Journal of UOEH
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胸腺腫瘍の病理
小出 紀谷野 幹夫吉松 博
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1985 年 7 巻 4 号 p. 435-452

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抄録

胸腺が中枢性免疫器官として注目をあつめてから, 既に四半世紀が経過した. 胸腺に発生する腫瘍は, 免疫異常疾患との関連あるいはリンパ球のsubpopulationとの関連などの点から関心をもたれている. 一方,形態学的立場では, 超微形態学, 酵素組織化学, 免疫組織化学などの発達が, それら腫瘍の組織像と機能との関連の解明に役立つとともに, その組織発生に関する知見も増加している. 特に近年モノクローナル抗体の入手が容易となり, リンパ球のマーカーを組織切片上で証明出来るようになって, 胸腺腫における微小環境の解析なども緒につきつつある. 今回は, 胸腺に原発する腫瘍として, 胸腺腫, リンパ腫, カルチノイド, 胚細胞性腫瘍(奇形腫群)をとりあげ, それぞれの組織像と組織発生を中心に病理学的所見を概観し, あわせて胸腺腫の組織化学的所見にもとづいて, 胸腺腫における微小環境の問題についてのべた.

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© 1985 産業医科大学
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