Journal of UOEH
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キノラマウスにおけるてんかん発作に対する比例的感受性
笛田 由紀子三田 隆松岡 成明
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1987 年 9 巻 1 号 p. 1-7

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抄録
てんかんの原因を明らかにするために, ddYマウスの常染色体突然変異体でてんかん疾病をもつElマウスを用いてキメラマウスを作製した. ddY×EIとddY×C57BL/6JのF1のそれぞれの8細胞期胚を附着集合させて発生させ, 体毛色白100%のキメラ2匹, 白50%アグーチ色50%のキメラ1匹, 白24%アグーチ76%のキメラ2匹, 白4%以下のキメラ2匹を得た. これらキメラマウスのてんかん発作頻度はそれぞれ71.4%, 50.0%,28.6%, 28.6%, 21.4%, 0.7%, 0%であった. 結果は, 体毛色の白が多く出れば出るほどてんかんの発作頻度が高く, てんかん発作頻度と体毛色に見られるキメラの度合に比例関係が存在することが明らかになった.
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© 1987 産業医科大学
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