抄録
病理組織学的に前立腺癌と確診された35例の99Tc-MDPによる骨シンチグラフィ(以下骨シンチ)所見を, 単純X線検査(以下単純X線)およびtotal acid phosphatase(T. ACP), prostatic acid phosphatase(P. ACP), alkaline phosphatase(ALP)などの血液生化学データと比較検討した. 骨シンチで骨転移と診断できたのは35例中20例(57%)であった. 骨転移巣は, 骨盤, 肋骨, 腰椎, 胸椎に多くみられた. 脊椎では, 転移巣は下部に分布する例が多かった. 単純X線はosteoblastic typeの病変を呈することが多かった. 経過観察では, 骨シンチと単純X線の所見は比較的よく合致した. しかし, 骨シンチ・単純X線と血液生化学データは, 必ずしも合致しなかった. 骨シンチは, 前立腺癌骨転移の経過観察に最も適切な方法と思われた.