抄録
本研究は,住宅における室内温熱環境計測結果に基づく温熱的快適性,期間冷暖房負荷推定によるエネルギー経済性の評価を行なうとともに,関連する問題点の抽出,改善対策の検討といった一連の作業を行なうための,パソコンを中心としたシステムの開発を目的としている。主な内容は以下の通りである。①温熱的快適条件に基づく環境評価基準の作成PMV値を計算するコンピュータプログラムを作成し種々の異なる着衣量,環境条件の組み合せについてPMV値を計算した。その結果から,室内の乾球温度,MRT,湿度,気流速度の各季節における最適値及び5段階評価基準を作成提案した。②冷暖房エネルギー消費量推定法の開発標準気象データの分析から各期間負荷の代表日を抽出し,期間冷暖房負荷を数日間の計算から推定する方法を提案した。本研究では全国8都市の気象データから,上記の推定データを作成し,モデル計算によって,精算法(応答係数法)と計算精度比較を行なった所,各都市で良い負荷計算精度が得られた。③暖房時の室内温度分布の検討暖房中の室内における温度分布は室内の快適性や結露の発生に大きな影響を与える。本研究では模型実験,数値シミユューションなどによって室温分有の生成に関する検討を行なった。それらの結果にもとづいて,検討対象の住宅室内における室温,PMV値分布,結露箇所の推定を行なうプログラムを作成した。