住総研研究論文集
Online ISSN : 2423-9895
Print ISSN : 2187-8188
ISSN-L : 2187-8188
住まいを受け継ぐための自律的湿気環境コントロール外壁の開発
排湿外壁構造の適用による屋内早退湿度低下効果の実証研究
垂水 弘夫前田 雅喜円井 基史
著者情報
ジャーナル オープンアクセス

2016 年 42 巻 p. 1-12

詳細
抄録

本研究では,従来,壁の内層仕上げ材として用いられてきた調湿性を有する材料(珪藻土,珪質頁岩など)を,住宅の 外壁の一部に単層で適用することで,「調湿」ではなく「排湿」性能を有する,つまり屋内の湿気を時系列的に外気へと排 出できる外壁構造を開発した(垂水弘夫:排湿外壁構造,特許第4682334 号,2011 年2 月登録)ので,その排湿効果を実際の住宅に近いレベルで実測・検証することを目的としている。排湿外壁構造は,イ)原材料が自然素材であり土壁として施工される,ロ)屋内外の水蒸気圧力差でもって自律的に排湿できる,ハ)化石燃料由来の電力をエアコンや除湿機において除湿目的で消費することが抑制される,等の特徴を有している。

著者関連情報
© 2016 一般財団法人 住総研
前の記事 次の記事
feedback
Top