2016 年 42 巻 p. 73-84
旗竿敷地の発生状況を東京都町田市で確認するとともに,旗竿敷地がもたらす今後の住環境整備に向けての課題を,現地の調査やアンケート調査を踏まえて行った。その結果,旗竿敷地が多いのは土地区画整理事業地の保留地のような計画的な区画分譲地で,不整形のものは傾斜地の住宅供給によりやむを得ず発生するケースが多いことがわかった。また旗竿敷地の居住者は,より良い住環境を求めた近隣地域への転居意向が高いことも明らかになった。また傾斜地などについては,一般の住宅地としての利用を停止するなどの策が挙げられる。