2018 年 44 巻 p. 213-222
「近代住宅遺産の継承を条例制定によって円滑に」特定行政庁でない神奈川県葉山町において「その他条例」を策定するための課題を明らかにするため,神奈川県下における「その他条例」の策定状況を比較検討した。その結果,「その他条例」の多様性と条例策定過程における県との調整の困難性等が確認された。本報告は,このような調査結果を踏まえて,葉山町の近代住宅遺産を形づくる別荘建築群に着目し,これを保存継承するための仕組みとして具体的な「その他条例」案を提案することした。