「木造組立仮設住宅二棟を一棟の中庭付き平屋住宅として都市計画区域内に再編する」 東日本大震災時に岩手県気仙郡住田町に建設された木造組立仮設住宅二棟の払い下げを受け,都市計画区域である静岡県伊東市に一棟の中庭付き平屋住宅として再組立し本設化を行うなかで,住まい手による建設行為への参加可能性を木造組立住宅の部材汎用性と共に検証した。既存棟二棟の全部材のうち63.9%が再利用できた。これからの木造組立仮設住宅の再利用に向けて,都市計画区域内での本設化時に外壁及び屋根の防火処理が課題となることが明らかになった。これに対し,石膏ボードなどの材料をあらかじめ組み込んだパネルの可能性を,今後の検討課題として導出した。