獣医麻酔外科学雑誌
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外側鼓室胞骨切り術に超音波手術器を使用した慢性化膿性中耳炎のアメリカン・コッカー・スパニエルの1例
前田 憲孝佐々木 崇了神田 鉄平藤岡 透古川 敏紀
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2011 年 42 巻 2 号 p. 21-24

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抄録

長期の慢性外耳炎の病歴を持つアメリカン・コッカー・スパニエルで、右側頬部の膿瘍ならびに外耳道口の腫瘤形成が認められた。CT検査により外耳および中耳の占拠病変、鼓室胞腹側の骨融解が認められ、超音波手術器を用いた外側鼓室胞骨切り術および全耳道切除術により良好な経過を得た。本症例の病態として、慢性の外耳炎が引き金になり、腫瘍が形成されることで、慢性化膿性中耳炎ならびに瘻管形成による頬部の皮下膿瘍が生じたと考えられた。

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© 2011 獣医麻酔外科学会
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