抄録
麻酔や手術などの外科的侵襲により生体に一時的な細胞性免疫機能の低下が起こる。この免疫低下を予防する目的で犬に牛遺伝子組換え型IFN-αの術前投与を行い, ルミノール依存性化学発光測定法により免疫担当細胞である好中球, マクロファージ, 末梢リンパ球 (PBL) の動態について観察し, その効果について検討した。その結果, IFN-αの投与を行ったIFN群は手術群に比較し, 術後, 好中球の増数と免疫機能の増強が観察された。特に手術群で術後1~2日目に極度の活性低下を示したマクロファージおよびPBLについては術後1日目から著明な活性上昇を示した。以上のことからIFN-αの術前投与は術後早期の免疫機能の低下の予防に有効に作用することが示唆された。