日本獣医師会雑誌
Online ISSN : 2186-0211
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豚の膿瘍性疾患についての考察
とくに管内における発生状況と血清蛋白分画値と臨床所見の関係
桜井 健一佐藤 俊策菅谷 種雄斉藤 昇松浦 淳一平野 公夫時田 敏夫小林 祐義
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1978 年 31 巻 1 号 p. 26-30

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抄録
1.臨床的に起立不能で, 体表に膿瘍が認められない3ヵ月齢の豚の検査成績から, 解剖学および細菌学的所見によりC. pyogenesによる膿瘍性疾患と思われた.
2.管内における全廃き頭数の中で, 膿瘍性疾患によるものは, 昭和49年度, 50年度ともに上位を占め, それぞれ62頭 (29.8%), 40頭 (36.6%) であった.
3.廃き豚発生農家14戸における臨床所見では, 尾咬症9戸6, 260頭中167頭, 体表膿瘍7戸4, 550頭中128頭, 運動障害6戸3, 155頭中97頭とその発生が認められた.4.TP値は運動障害を示す豚で正常豚より低く, AIG比は体表膿瘍, 尾咬症, 運動障害を示すもので正常豚より低い値であった.
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