日本獣医師会雑誌
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Actinobacillus pleuropneumoniae8型菌による豚胸膜肺炎
中里 雅臣吉田 ひろみ真山 隆附田 彰二繁在家 民次郎相馬 寛生
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キーワード: 胸膜肺炎, 肥育豚, 血清型8
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1994 年 47 巻 6 号 p. 394-397

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抄録

1992年10月に青森県内の一貫経営養豚場で128日齢および140日齢の肥育豚に. Actinobacillus pleuropneumoniae (Ap) 8型菌による胸膜肺炎の発生がみられた. へい死豚の肺病変部より同型菌が分離され, さらに同農場から出荷された豚60頭中, 1頭の肺から本菌が分離された. 分離菌株は, 広範囲の薬剤に感受性を示した. 剖検所見としては, 肺の水腫, 充出血, 硬結および肺胸膜に線維素の析出を認め, 組織学的には壊死性線維素性胸膜肺炎がみられた. 酵素抗体法により肺病変部に8型抗原が検出された. 8型菌に対するCF抗体陽性率は, 発生農場の繁殖豚で30%, 肥育豚で87%, 近隣の6農場中4戸で飼養されていた豚では17~71%であった.

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