1998 年 51 巻 8 号 p. 411-416
ニホンウズラ (463日齢) にSalmonella Typhimurium (ST)-1994株108CFUを経口接種すると, 接種後3~8日で10%が死亡し, 種々の臓器から菌が分離され, 心臓肺, 肝臓などに病変が認められた. 42日齢での103, 106CFU接種例では死亡例はなかったが, 接種後2週まで糞便への排菌 (105~108CFU/g) が認あられた. 103CFU接種例と42日齢で同居させた場合死亡例はなかったが, 7羽中4羽 (57%) の小腸, 肝臓から菌が分離された. 393日齢での頭部皮下106CFU接種では, 接種部位に野外例同様の慢性化膿性肉芽腫性炎像を呈する腫瘤が形成され, 局所から菌が分離されたが, 糞便および卵への排菌は認められたかった.