1999 年 52 巻 3 号 p. 180-182
内視鏡下で犬糸状虫摘出用フレキシブル・アリゲーター鉗子 (FAF) による上部消化管内異物の非観血的な除去を犬の6症例に対して実施した. 小さい異物 (針, 骨など) はFAFで直接把持して摘出し, 大きい異物 (魚, 化粧用パフなど) は, FAFを補助的に使用して, 高周波ループで摘出した. FAFの使用により, 内視鏡下でさまざまな異物の除去が可能で, 幼若犬あるいは小型犬においても円滑に異物除去を行え, 摘出後の消化管併発症は観察されなかった.