日本獣医師会雑誌
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腎機能低下犬に対するアンジオテンシン変換酵素阻害剤ベナゼプリル高用量投与の影響
北川 均鬼頭 克也江口 徳洋桑原 康人大場 恵典近藤 昌弘中野 正和佐々木 栄英
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2001 年 54 巻 8 号 p. 619-624

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抄録
片腎摘出と他方の腎動脈部分結紮により作成した腎機能低下状態の犬において, 作成前 (正常腎期間) と作製後 (1/4腎期間) に, 肝腎排泄性のアンジオテンシン変換酵素阻害薬であるベナゼプリルの常用量 (0.5mg/kg) と20倍量 (10mg/kg) を1日1回, 15日間経口投与した.正常腎期間には, 両投薬量とも異常な症状と検査所見を認めなかった.1/4腎作成後, 腎血漿流量と糸球体濾過量は約1/3に減少し, BUN濃度と血漿クレアチニン濃度は上昇した. 1/4腎期間においても, 0.5mg/kgおよび10mg/kg投薬群とも投薬と関係する異常症状は認められず, 腎血漿流量, 糸球体濾過量, BUN濃度, 血漿クレアチニン濃度等は変化しなかった.
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