日本獸醫學雜誌(The Japanese Journal of Veterinary Science)
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炎症性疾患牛および手術における血清α1-酸性糖蛋白濃度
伊藤 博田村 啓二元井 葭子高瀬 勝晤中村 武彦
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1990 年 52 巻 6 号 p. 1293-1296

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抄録

各種炎症性疾患牛及び開腹手術を施行した牛の血清α1酸性糖蛋白 (α1AG) 濃度の変動を観察した. 1~3日の治療で治癒した群では治療後, 殆どの例が正常値内を推移した. 又, 一部異常値を示した例では, 症状の回復に従って減少した. 継続治療または廃用群では, 観察期間中高値を示した. 開腹手術例では, 術後α1AG値が一過性に上昇し, 約2~6週間で術前の値に帰した. しかし, 術後に腹膜炎を併発した例では, 剖検時まで高値を持続した.

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