伝染性造血器壊死症ウイルス(IHNV)を免疫したウサギ, あるいはIHNV実験感染ニジマスにおける抗ウイルス抗体の産生を, 哺乳類IgGへのプロテインA-セファロース法を用いて検討した. 精製IHNV免疫ウサギにおいて高力価の抗原結合性抗体が産生されたが, ウイルス中和抗体価は非常に低かった. ニジマスにおいては中和抗体は全く検出されなかったが, 間接プロテインA-セファロース法を用いると, ウイルス非中和抗体が接種2週後に検出され, 抗体価は8週後に最高となった. また, ウイルス感染魚肝から分離されたウイルスは本法を用いることにより, IHNVと同定された.