Journal of Veterinary Medical Science
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アスパラギン酸ナトリウム投与により誘発された肥満KKマウスにおける肝酵素活性の変動
野中 哲新井 敏郎佐々木 稔大木 与志雄
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1993 年 55 巻 4 号 p. 533-536

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抄録

KKおよびC57BLマウスの新生仔に4mg/gのアスパラギン酸ナトリウム(MSA)を皮下投与した. 無処置の動物を対照群として用いた. 体重, 尿糖, 血糖値, 血中インスリン値, FFA値および肝酵素活性の測定を行った. KK, C57BLマウス共にMSA投与群では対照群に比べ顕著な肥満傾向を示した.0週齢の対照群のKKマウスのインスリン値は平均73.6μU/mlでC57BLマウスに比べ4倍以上高かった. KKマウスの肝グルコキナーゼ(GK)活性はC57BLマウスに比べ有意に低く, フルクトース-1, 6-ジホスファターゼ(FBP), アセチルCoAカルボキシラーゼ(CBX)活性は逆に高かった. MSA投与群ではKK, C57BLマウスともインスリン値は対照群の2~3倍に上昇した. C57BLマウスではこれに伴いGK, CBX活性が上昇し, 肥満がより亢進したが, KKマウスではGK活性は増加せずCBX活性はむしろ低下し, FBP活性だけが有意に増加した. この結果, KKマウスでは全例で尿糖の発現が見られ, 血糖値, FFA値が著しく上昇した.

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