Journal of Veterinary Medical Science
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豚群のBordetella bronchiseptica に対する免疫とBordetella bronchiseptica 及び Pasteurella multocida感染との相互関係
Elias BellaKruger MonikaGergly PeterVoets RienRafai Pal
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1993 年 55 巻 4 号 p. 617-622

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抄録

ハンガリーとオランダの各3豚群における毒素原性Bordetella bronchisepticaとPasteurella multocidaの動力学及び血中と鼻汁中の特異抗体量を調べた. 1, 2回分娩の若種雌豚(YS), 4回以上分娩の老齢種雌豚(OS)とそれらの子豚を研究対象とした. オランダの豚はB. bronchisepticaとP. multocida感染頻度がハンガリーの豚より低いのが特徴であった. オランダの豚とその子豚はP. multocidaの感染率がB. bronchisepticaのそれより高かった. ハンガリーではその逆であった. B. bronchisepticaの感染は若齢, 老齢両種雌豚の子豚の3-4週齢に始まり, 続いて, 5週齢(YS)と6週齢(OS)にP. multocidaが出現した. ハンガリーの子豚では, B. bronchisepticaの感染は1週齢(YS)と3週齢(OS)に, P. multocidaの感染は3週齢(YS)と5週齢(OS)に認められた. 血清学的検査では, B. bronchisepticaに対する抗体価はオランダの豚がハンガリーの豚より高かった. ELISAではオランダの豚の血清IgAとIgG量及び鼻汁中sIgA, IgA, IgG量はハンガリーの豚より3週齢と4週齢のそれぞれにおいて有意に高かった.

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