Journal of Veterinary Medical Science
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二重免疫染色によるイヌの老人斑と脳血管アミロイド症の検索
内田 和幸奥田 龍太郎山口 良二立山 晉中山 裕之後藤 直彰
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1993 年 55 巻 4 号 p. 637-642

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抄録

イヌの老人斑と神経細胞, 神経突起, 神経膠細胞, 及び毛細血管との関係について, ブアン固定した大脳の連続パラフィン切片を用い二重免疫染色により検討した. amyloid plaqueは常に毛細血管を含んでおり, しばしば数本の毛細血管周囲に沈着したβ蛋白が融合し老人斑様の構造を形成する像が認められた. これらの老人斑の周囲には腫脹した神経突起が稀に認められた. なお, amyloid plaqueと神経細胞及び膠細胞との関連は不明瞭であった. 一方diffuse plaqueは頻繁に神経細胞の周囲に形成されていた. また正常あるいは不規則に配列する神経突起がdiffuse plaque内やその周囲に認められ, 特に海馬にdiffuse plaqueが認められた症例の海馬で明瞭に確認された. なおdiffuse plaqueと毛細血管及び膠細胞との関係は不明瞭であった. 以上の観察結果より, イヌのamyloid plaqueは毛細血管のアミロイド変性に関連して形成され, 一方diffuse plaque形成には神経細胞と神経突起の役割が重要である事が示唆された.

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