Journal of Veterinary Medical Science
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日本の豚から初分離されたMycobacterium avium血清型1型株の鶏に対する病原性
森田 幸雄丸山 総一勝部 泰次
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1994 年 56 巻 1 号 p. 77-81

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抄録

1982~1983年の間に, と畜場搬入豚の結核様結節病変から分離された116株のMycobacterium avium-intracellulare complexについてSchaeferらの血清型別およびBrennan らの薄層クロマトグラフィーによる化学的血清型別を実施したところ, 鳥型結核菌に分類される血清型1型が腸間膜リンパ節病変から1株検出された. 豚由来血清型1型(豚1型株)と血清型別用標準1型株(標準1型株)の約2.0×106 CFUをそれぞれ鶏(白色レグホン, 雌, 6週齢)の翼静脈内に投与したところ, いずれの鶏においても, 肝臓, 脾蔵および腎臓の腫大が認められた. また, 肝臓, 脾蔵および肺では類上皮細胞と偽好酸球による肉芽腫性病変が, 膵臓と腎臓ではリンパ球の集簇による炎症病変が認められた. 投与菌は肝臓および脾蔵から103~106 CFU/gが回収された. また, 標準1型株の投与鶏の肺, 腎臓, 脾蔵および胆汁から少量菌(300CFU/g, ml以下)が検出された. 以上から, わが国の豚にもM. avium血清型1型が分布するとともに, 豚1型株は鶏に対して標準1型株と同様な病原性を有することが証明された.

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