Journal of Veterinary Medical Science
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各種動物における胎盤シスチンアミノペプチダーゼの溶出パターンとその分子量
池永 英規小野 憲一郎友田 勇
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1994 年 56 巻 6 号 p. 1139-1142

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抄録

各種動物(ヒト, カニクイザル, 犬, 山羊, 豚, 馬)の胎盤抽出液についてゲル濾過を行い, 胎盤組織シスチンアミノペプチダーゼ(CAP)の溶出パターンとその分子量について検討した. CAPの溶出パターンは, ヒ卜および豚では2つの, カニクイザル, 犬および山羊では3つの, 馬では4つのピークとして認められた. 阻害試験で妊娠血漿CAPと同様の阻害効果を示す胎盤抽出液のピークから算出した分子量はヒトで約325,000, カニクイザルで約350,000, 犬および山羊で約140,000, 豚で約128,000ならびに馬で約115,000と, 胎盤と母体血管との間の障壁層の増加にともなってCAPの分子量が小さくなる傾向が窺われた.

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