Journal of Veterinary Medical Science
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日本産雑種ネコ血液系遺伝標識の表現型の遺伝子頻度
臼井 玲子廣田 順子小山田 隆池本 卯典
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1995 年 57 巻 2 号 p. 381-383

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抄録
埼玉県人間市周辺で飼育されている日本産雑種ネコの血液系遺伝子標識5種について, その表現型出現頻度および遺伝子頻度を調査した. 赤血球型としてのCaシステムの (検査数200頭) 遺伝子頻度は, Caは0.051, caは0.949で高頻度を示した. 血清蛋白多型としてのTFシステムは(検査数144頭), TFFは0.472, TFSは0.581, 変異型TFS'は0.010であった. GCシステムは(検査数170頭), GCFは0.285, GCSは0.715で高頻度を示した. 赤血球酵素多型としてのPGDシステムは(検査数100頭), PGDAは0.945と高頻度で, PGDBは0.055であった. ESDシステムは(検査数90頭), ESD1は0.544, ESD2は0.456であった. これらは, いずれもHardy-Weinbergの法則に適合していた. Caシステムは適合輸血の, 血清や酵素の標識は遺伝学上の調査標識として有用と考える.
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© 社団法人 日本獣医学会
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