Journal of Veterinary Medical Science
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下痢症の鳩の腸管にみられた腸管接着性微絨毛消滅性大腸菌とアデノウイルスの自然感染例
和田 好洋近藤 博中澤 宗生久保 正法
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1995 年 57 巻 3 号 p. 531-533

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抄録

回顧的病理組織学的検査で, 6ヶ月齢の鳩の腸管に腸管接着性で微絨毛消滅性を示す大場菌とアデノウイルスの感染が認められた. 回腸の粘膜上皮細胞を多数のグラム陰性桿菌が覆い, その部位の刷子縁は不明瞭であった. 走査電子顕微鏡では粘膜上皮に多数の桿菌の集塊がみられ, 微絨毛は消失していた. 十二指腸から結腸の粘膜上皮細胞に多数の核内封入体がみられ, 透過電子顕微鏡では核内にアデノウイルス様粒子が確認された.

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