2018 年 38 巻 148 号 p. 17-24
感圧塗料(Pressure-Sensitive Paint, PSP)を用いた計測技術は,圧力分布計測における情報量の豊富さからすでに航空機開発における実用風洞試験においても活用されている.同じく感温塗料(Temperature-Sensitive Paint, TSP)においても,PSPの温度補正を行うために,航空宇宙分野で発展するとともに,極超音速で生じる空力加熱率の計測にも適用され,宇宙往還機の設計に資するデータベースへの活用が期待されている.
本稿ではこれらPSP/TSP計測技術のstate-of-the-artな実応用を紹介する.また最後にヨーロッパにおけるPSP/TSPの航空宇宙分野における開発動向にも触れる.