可視化情報学会誌
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超音速ノズル流の可視化
渡辺 安松尾 繁東野 文男
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1992 年 12 巻 1Supplement 号 p. 147-150

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抄録

3種類の非対称ノズルに対してノズル入り口の流れのマッハ数が1.12~1.53の場合についてシュリーレン法、シュリーレン干渉法およびマッハツェンダー干渉計を用いた等密度干渉縞法によりノズル内の流れを可視化した。その結果次のことがわかった。
1) 衝撃波とノズル壁面上の境界層との干渉により発生した擬似衝撃波の振動周波数は数百Hzのオーダーである。また、その周波数は入り口マッハ数M2にはあまり影響されず、ノズルの形状により若干変化することがわかった。振動の振幅がノズル形状により大きく異なるのは、先頭衝撃波の上流の境界層とノズルの角部から発生する膨張波との干渉の程度がノズルの形状により異なるためと考えられる。
2) 今回の実験で用いた可視化方法では、伝達衝撃波等の非定常現象を含めた流れの詳細を観察することができた。特に本実験のシステムによる等密度干渉縞法から得られた情報は、シュリーレン法による可視化結果と定性的に一致することがわかった。さらに密度の時間的変化が小さい領域では密度の定量的測定が十分可能であることがわかった。

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