水資源・環境研究
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溜池の環境保全とその課題について
大阪府下の地域事例をもとに
川内 眷三
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1992 年 1992 巻 5 号 p. 30-42

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抄録

大都市近郊に位置する溜池は、灌漑機能の喪失とともに、その潰廃化が著しい。溜池は地域の土地の開墾とともに築造され、深い歴史性をもって定着している。それだけに、周辺の自然地形や緑と和し、優れた景観をもっている。都市化が進行する地域にあって、溜池の空間は、唯一、環境を保全する機能を有している。溜池保全のためには、どういった課題が模索されるのか、今までの、大阪府下南部を中心とした地域調査から、総合調査の必要性とその問題点、溜池と町づくりの視点、水資源としての溜池用水のみなおし、などをとらえる必要がある。今後、多くの事例をもとに、新しい角度から溜池の各種機能みつめ、保全条件について具体的に体系化されねばならない。

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© 水資源・環境学会
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