抄録
要旨
目的:るい痩状態の高齢2型糖尿病患者に小型低周波治療器を用いたNMESを行い血糖への影響を検証した.
方法:単一事例研究(ABABデザイン).対象はるい痩状態の93歳男性2型糖尿病患者.
介入期間は各期5日間/週とし,B期は標準的理学療法に加え,午前8時に両側の大腿四
頭筋に対し20分間のNMESを実施し2時間後(10時)と7時間後(15時)の血糖値を測定した.
結果:10時の血糖中央値はA期と比較しB期で-10mg/dl,A’期とB’期で-13mg/dl.15 時の血糖中央値はA期と比較しB期で+45mg/dl.A’期とB’期で-78mg/dlであった.このことから,小型低周波治療器によるNMESで,筋肉量の乏しいるい瘦状態の高齢患者に対してであっても,筋収縮によるグルコース消費は促進され,高血糖を抑える手段となり得ることが示唆された.
結論:小型低周波治療器によるNMESは,るい痩状態の高齢2型糖尿病患者であっても血糖降下作用が期待できることが示唆された.その利便性から在宅場面等での活用も期待される.