木材学会誌
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カテゴリーIII
同等の曲げヤング係数を有する針葉樹異樹種異等級構成集成材のせん断強度性能
大野 英克亀山 雄搾鈴木 寿幸吉田 佳右松本 かほる石栗 太横田 信三飯塚 和也吉澤 伸夫
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56 巻 (2010) 3 号 p. 182-188

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抄録

静的曲げヤング係数(MOE)の等しい10プライのスギ同等級構成集成材及び異樹種異等級構成集成材(内層にスギを,最外層にヒノキもしくはカラマツを配置)を作製し,ラミナの樹種及び動的ヤング係数(Efr)の違いがせん断強度に及ぼす影響を調査した。スギ同等級構成集成材と異樹種異等級構成集成材のせん断強度の間に有意な差は認められなかった。また,スギ材のせん断強度は,製材が本来有する樹種特性・強度性能に起因し,集成化に伴い大きく変動しないことが示唆された。なお,集成材のEfrやMOEとせん断強度の間に有意な相関関係は認められず,ラミナのヤング係数は,集成材のせん断強度に影響を及ぼさないことが示唆された。そして,集成材のせん断強度性能は,ラミナのEfrよりも,密度に大きな影響を受けることが明らかとなった。以上の結果から,異樹種異等級構成集成材の作製においては,断面構成を考える場合,ヤング係数に加え,密度を考慮する必要がある。

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© 2010 一般社団法人 日本木材学会
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