木材学会誌
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カテゴリーI
島根県産スギ造林木の材質及び強度特性に及ぼす枝打ち・間伐の影響(第3報)
目視等級区分及び強度性能における丸太と心持ち正角の関係
後藤 崇志中山 茂生古野 毅
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2010 年 56 巻 4 号 p. 219-226

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抄録
目視等級区分及び強度性能におけるスギ丸太と心持ち正角の関係について,枝打ちと間伐などの施業が及ぼす影響を検討した。無施業林と施業林から丸太を調達して試験を行った結果,以下のことが分かった。目視等級区分の結果,無施業林では丸太3等からの心持ち正角2級が65%を占めたが,施業林では枝打ちにより節の影響が小さくなり,丸太1等からの心持ち正角1級が32%を占めた。丸太の動的ヤング係数(Efr)と心持ち正角の曲げヤング係数(MOE)及び曲げ強度(MOR)の関係では,無施業林と施業林の回帰直線の切片に有意差が認められた。MOEは材面の節の有無や平均年輪幅よりもEfrとの相関関係が強かった。MORは材面の節の有無との相関関係が強く,枝打ちは重要な施業であることが分かった。
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© 2010 一般社団法人 日本木材学会
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