木材学会誌
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総説
木材の見えと木質内装
仲村 匡司
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2012 年 58 巻 1 号 p. 1-10

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抄録

この総説では視覚刺激としての木材に関連する最近の研究を概説する。あたたかな木材色,変化に富んだ木目模様,まろやかな光沢など,材面に現れている木材特有の外観的特徴は,見る者の心理や生理に影響を及ぼす。海外では,消費者の木製品に対する「好み」の心理学的構造がマーケティングの手法によって解析され,材面の見えの寄与の大きさが指摘される。我が国では,材面の見えを数量的に表現するとともに,観察者が木材に対して抱く印象との対応づけが試みられている。また,製品デザインシステムに組み込む目的で,リアルな木目模様をコンピュータ・グラフィックスによって表現することも行われている。そのような木材が実装された内装が,見る者の心理や生理に及ぼす影響を調べる実験的検討は,内装写真の印象評価から,被験者を実大木質内装に曝露して心理応答だけでなく生理応答指標も同時に測定するものへと移行しつつある。

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© 2012 一般社団法人 日本木材学会
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