木材学会誌
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カテゴリーI
木造軸組住宅部材の国産材率増加による経済波及効果
河村 奏瑛井上 雅文
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2020 年 66 巻 1 号 p. 23-30

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抄録

2018年の新設木造軸組住宅に使用された木質部材の国産材率を1ポイント増加させることによる経済波及効果は,生産誘発額が44.9億円増加,粗付加価値誘発額が21.0億円増加と試算された。住宅の部位ごとに国産材率を増加させる場合の波及効果を比較したところ,合板使用部位および土台を国産材に代替することで木材産業および林業への波及効果はそれぞれ最大となった。また,住宅供給事業者の事例を調査したところ,国産材率増加によって,材料費の軽減から住宅供給事業者の利益が増大するとともに,国の経済成長にも寄与することが分かった。試算と事例調査から,木材産業への波及効果は,外国産材であっても,国内の加工比率を上げることによって増大し,また,林業への波及効果は,合板・集成材よりも製材の国産材率の増加の寄与が大きく認められた。

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© 2020 一般社団法人 日本木材学会
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