血液や羽毛から得られたDNAを使って,6種のフクロウ科の鳥で開発された24のマイクロサテライトと鳥類の複数種で増幅することが確かめられている4つのマイクロサテライトのプライマーペアからアメリカワシミミズクBubo virginianus,コミミズクAsio flammeus,シロフクロウB. scandiacusで利用できるものを選別した。これらのプライマーのうち,アメリカワシミミズクでは8つのプライマーペア,コミミズクでは11のプライマーペア,シロフクロウでは10のプライマーペアがそれぞれ増幅した断片が多型であった。近縁でないと考えられるフクロウ類から得られた分析は,これらの遺伝子座が個体識別,親子判定,集団遺伝学の研究に利用できることを示している。