山階鳥類研究所研究報告
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北海道周辺におけるオオセグロカモメの食性の地域間の変異
綿貫 豊
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1988 年 20 巻 2 号 p. 71-81

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抄録

オオセグロカモメLarus schistisagusの食性を北海道のいくつかの繁殖地で調査した。天売島ではマイワシSardinops melanosticta,メバルSebastes spp.,および海鳥の雛,大黒島ではマイワシ,ユルリ島ではマイワシとイカナゴ,Ammodytes sp.が雛に与える主要な餌であった。天売島ではウミネコL.crassirostrisの雛,ウトウCerorhinca monocerataの雛およびオオセグロカモメの雛が主要な獲物であったのに,大黒島,ユルリ島及びモユルリ島ではコシジロウミツバメOceanodroma leucorhoaの成鳥を捕食していた。同種の雛の現存量は大黒島,ユルリ及びモユルリ島のほうが天売島よりも大きかったが,オオセグロカモメは天売島で,より頻繁に同種の雛を捕食していた。よって,同種の雛の捕食頻度の地域差は,獲物の現存量の地域差からは説明できなかった。

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