ミズナギドリ目の15種(アホウドリ2種,フルマカモメ,ユキドリ,アナドリ,シロハラミズナギドリ2種,オオミズナギドリ,ミズナギドリ4種,ウミツバメ3種)の52個体について,23種の酵素電気泳動分析を行い,遺伝的類縁を調べ,遺伝的距離を計算して系統樹を作図した。一般に従来行われている属による集合が得られたが,オナガミズナギドリがシロハラミズナギドリ属に近く置かれ,アホウドリはミズナギドリ科に連ること,ウミツバメ科は他と遺伝的距離が大きいこと,などの結果が出た。これらについて,その原因などに言及した。