山階鳥類研究所研究報告
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天売島におけるケイマフリ(Cepphus carbo)の繁殖生態
南 浩史青塚 松寿寺沢 孝毅丸山 直樹小城 春雄
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1995 年 27 巻 1 号 p. 30-40

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抄録

1989年に北海道の天売島において,ケイマフリの雛の成長と親鳥の給餌行動の調査を行った.雛の体重成長は,von Bertalanffy式に適合した.雛の体重成長率は,孵化後15.3日で22.1g/日の最大に達したが,それはウミスズメ科で最も高い値であった.巣立ちの時の雛の体重は620gで,成鳥体重の91.2%であった.また,巣立ち時の雛の翼長,嘴峰長および尾長は,成鳥に対して60~79%であり,〓蹠長のみが成鳥サイズまで成長した.在巣期間中の雛の主要餌生物種は,Sebastes minor, Ammodytes personatus, Blennioidei sp.の3魚種から構成されていた.また,給餌頻度は約9回/日であり,他のウミスズメ科に比べて高い値を示した.本種の親鳥の高い給餌力は,雛の高い成長率および巣立ち雛の大きなサイズに関連していると考えられた.

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