1968 年 5 巻 4 号 p. 411-413
アシナガコシジロウミツバメ(Oceanites oceanicus)の日本近海の発見例は犬吠崎における1例(清棲,1932)があるのみであった。1967年7月,東京大学海洋研究所の本田座氏は同所淡青丸で三陸沖調査中1羽捕獲し,写真を撮り,これを著者に提示された。著者は帯黄色の蹼と〓蹠の長さから本種と同定した。また海鷹丸で著者は11月,鳥島の東50海里の海上で1例を得て測定し,南極大陸産の亜種Oceanites oceanicus exasperatusであろうとした。
北太平洋における既知例は日本近海の1例,カリフォルニヤ沖の2例であったが,これらに2例を加えた。