山階鳥類研究所研究報告
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アカハラダカの繁殖生活史
朴 永根尹 茂夫元 炳〓
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1975 年 7 巻 5 号 p. 523-532

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抄録

1973年6月24日から7月31日まで28日間,京畿道楊州郡榛接面光陵林で,アカハラダカAccipiter soloensisの繁殖生活史を調査した。
1.巣は長径38cm×短径30cm×高さ12cmの楕円形皿型で,卵は白色卵形で,5卵は平均長径36.4mm×短径30.7mmの大きさと、17.2gmの重さであった。
2.孵化まで10日間の抱卵観察で,親の巣内出入回数は,1日平均23.4回であった。
3.抱卵率は1日平均雌が44.3%,雄が42.3%であり,巣外時間は13.4%であった。
4.孵化から巣立ちまでの育雛期間は21日で,この期間中親の巣内入回数は,1日平均16.6回であったが,雨天の時は2回に激減し,巣立ち4日前には19回で一番多かった。
5.育雛期間中,餌をくわえて巣を出入した回数は,1日平均7.7回であったが雄が若干多かった。
6.育雛期の親の在巣時間は,1日平均34.7%であったが,雌がより多い方であり,雛が成長するにつれて減少した。
7.育雛期の成長率は,1日平均全長が,6.35mm,翼長が10.55mm,尾長が3.25mm,体重は6.97gmであった。
8.育雛期の食餌物は動物質のみで,両生類91.35%,鳥類8.65%であり,両生類はカエル69.13%,不明カエル類22.22%で,鳥類はダルマエナガ6.18%と不明鳥類2.47%であり,カエルが主食であった。
9.採食地は3個所を選んだが,みな混淆林の草地で水田は選ばず,抱卵期から家族期まで同じ場所から採食した。
10.テリトリは営巣地を中心にして約35m×75mで,北の山林の方に長く片寄った範囲であり,採食地はテリトリ外であった。
11.外敵の侵入は,抱卵期に21.7%,育雛期に78.3%であり,防禦率は雌が26.0%,雄が65.3%で,雌雄共同防衛が8.7%であった。闘争した対象種別比率は,ツバメ26.0%,ブッポウソウ17.4%,アカゲラ13.0%,アカハラダカ8.7%,ムクドリ8.7%,其他,キジバト,カラフトミヤマカケス,チョウセンシジュウカラ,シマアカモズ,カササギ,ササゴイ等が26.0%であった。

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