48 巻 (2010) 3 号 p. 163-169
嫌気性アンモニア酸化(anammox)では新規細菌の未知の代謝系により脱窒が触媒されることから,その発見当初から分子生物学的,生化学的研究が精力的に行なわれ,生態学的にも重要な反応であることが明らかにされてきた.また並行して,廃水中の窒素処理技術を革新するとの期待からanammoxの技術開発も盛んに行なわれている.ここでは,anammoxの研究の歴史をたどり,特に脱窒の最終反応を触媒するマルチヘムタンパク質について詳しく解説するとともに,anammoxによる廃水処理の技術開発の動向についても述べる.