化学と生物
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解説
細胞増殖必須因子ポリアミンと代謝物アクロレインの生理作用と臨床応用
五十嵐 一衛柏木 敬子
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2011 年 49 巻 1 号 p. 32-39

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抄録

ポリアミン(プトレスシン,スペルミジン,スペルミン)は細胞内に比較的多量(mMオーダー)に存在する細胞増殖必須因子である.主としてRNAと結合して存在するので,その作用は細胞増殖に関与する特定タンパク質の合成促進とリボソームの活性化による全体のタンパク質合成促進に基づいている.また,細胞障害が起こるとポリアミンはRNAから遊離し,活性酸素より強い毒性を示すアクロレイン(CH2=CH-CHO)を産生する.このアクロレインは,これまでバイオマーカーの存在しなかった脳梗塞の感度の良いマーカーとなった.このポリアミンおよびアクロレインの研究の現状を紹介する.

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© 2011 by Japan Society for Bioscience, Biotechnology, and Agrochemistry
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