化学と生物
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「化学と生物」文書館
日本の澱粉科学と産業の発達史を辿って
I. 澱粉の科学―古典から近代まで
貝沼 圭二
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2012 年 50 巻 3 号 p. 203-208

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抄録

澱粉は食料の中で非常に重要なカロリー源として用いられてきたため,古い時代から研究の対象とされてきた.食品,製紙や繊維の糊料として必要な種々の物性や利用に関する研究は行なわれていたが,化学的な面で著しい進歩が見られたのは1940年の前後数年の間である.本稿の御依頼は「澱粉の科学 ― 異性化糖の開発」であったが,異性化糖の研究が開始される背景となった日本の澱粉科学および澱粉関連産業の過去50年の研究の流れと,その中で筆者自身の歩んだ道を関連させながら述べさせていただくことにした.

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© 2012 by Japan Society for Bioscience, Biotechnology, and Agrochemistry
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