化学と生物
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解説
微生物が能動的に産生するメンブランベシクルの生合成と機能
尾花 望黒沢 正治豊福 雅典野村 暢彦
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2016 年 54 巻 11 号 p. 812-819

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抄録

細菌が産生するメンブランベシクル(membrane vesicle: MV)は20~400 nmの球状構造体であり,さまざまな物質の“運び屋”として機能する.MVはクォラムセンシングや遺伝子の水平伝播といった細菌間相互作用のみならず宿主細胞への毒素の輸送や免疫調節といった細菌–宿主間相互作用にも関与する.MVはグラム陰性,陽性および病原性,常在細菌にかかわらず産生されており,細菌において普遍的かつ不可欠な機能であると推測される.さらにMVは細菌が能動的に産生していることも示されつつある.本総説では能動的に産生されるMVの生合成機構や機能,特に細胞間情報伝達について近年の研究進展を紹介する.

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© 2016 by Japan Society for Bioscience, Biotechnology, and Agrochemistry
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