化学と生物
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解説
アブシシン酸受容体を制御する人工分子
植物のストレス耐性を化学的に調節する
轟 泰司竹内 純
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2018 年 56 巻 6 号 p. 388-394

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抄録

アブシシン酸(ABA)は種子休眠や耐乾燥性・耐塩性などの環境ストレス応答に必須の植物ホルモンである.その生理作用を誘導するコアシグナル経路は細胞質受容体PYLを起点としているが,多くの植物でPYL遺伝子が多重に重複しているため,個々のサブタイプの機能や植物の非生物的ストレス応答における役割を遺伝学的に探求あるいは調節することは難しく,化合物による選択的あるいは非選択的な制御技術の開発が望まれている.これまでに,化合物スクリーニングならびにABAの構造改変によって,PYLの機能を正あるいは負に制御する化合物が見いだされているので,本稿で紹介する.

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© 2018 公益社団法人日本農芸化学会
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