化学と生物
Online ISSN : 1883-6852
Print ISSN : 0453-073X
ISSN-L : 0453-073X
解説
メチオニン代謝異常は脂肪肝を惹起する
改めてわかったコリン関連化合物の重要性
早川 享志北川 絵里奈
著者情報
ジャーナル フリー

2021 年 59 巻 8 号 p. 385-392

詳細
抄録

肝臓へ脂質が多く溜まる現象が脂肪肝である.以前は,アルコール常習者に多く見られるアルコール性脂肪肝が多かったが,現在ではアルコール飲酒とは無関係な脂肪肝が増えている.進行すると肝炎や肝硬変にまで進むことから脂肪肝にならないように管理することが重要である.生活習慣病の要因となる肥満は脂肪肝を伴うことが多く,生活習慣病の予防の観点からも脂肪肝予防が重要である.脂肪肝にはいろいろな要因があるが,ここでは筆者らが調べてきたメチオニン代謝と関連した脂肪肝とその栄養学的改善およびその機構を中心に概説する.

著者関連情報
© 2021 公益社団法人日本農芸化学会
前の記事 次の記事
feedback
Top