化学と生物
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アミノ酸生合成とCO2固定経路の密接な関係
グリーンバイオケミストリーから生命進化まで
千葉 洋子
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2021 年 59 巻 9 号 p. 458-463

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抄録

筆者はこれまで微生物の有する新規セリン生合成酵素を発見し,セリン生合成経路を特定してきた(1).アミノ酸は生命の誕生と存続に不可欠である.なかでも,セリンおよびそれと密接な関係にあるグリシンの代謝経路は,C1化合物(CO2やメタンなど,炭素1個からなる化合物を意味する)の固定経路と直接つながっている点で興味深い.現存生物におけるセリン生合成経路およびC1代謝経路の多様性と生物間分布を知ることは,初期生命の代謝予測に必須である.加えて,C1代謝は持続可能な社会における物質生産のプラットホームとしても注目されている.本稿ではC1代謝の最新の知見を紹介しつつ,セリン生合成経路解明の重要性を解説したい.

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© 2021 公益社団法人日本農芸化学会
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