本稿は、2020年の東京オリンピックを間近に控え、日本の某私立大学において開講された通訳実践授業の履修生へのアンケート調査の結果を分析した報告書である。著者が担当した「通訳の英語特講」という選択科目の4年次履修生が通訳に対してどのような意識を持ったのかを調べるとともに、学生の視点から通訳授業を今後どのように改善するべきか考察を行った。本稿は、その結果を集計し分析したものと、その結果を踏まえた考察で成り立つものであり、著者自身の教員としての授業改善と、通訳「学」の意識向上、そして大学一般教養における通訳授業のあり方について考えることを目的としたものである。