土木学会論文集B2(海岸工学)
Online ISSN : 1883-8944
Print ISSN : 1884-2399
ISSN-L : 1883-8944
論文
津波作用に伴う急拡部における地形変化に関する数値計算
有光 剛川崎 浩司高橋 智幸
著者情報
ジャーナル フリー

2016 年 72 巻 2 号 p. I_607-I_612

詳細
抄録

 本研究では,海域の急拡部の影響を受けた津波に伴う砂移動・地形変化特性を把握するために,水理模型実験とその再現計算を実施した.具体的には,矩形構造物を設置することで作成した急拡部を有する海域を対象に,津波作用前後の地形変化量を求めた.実験および計算の結果から,海域の平面形状が異なる条件であっても,構造物背後領域に同程度の規模の循環流が生じ,構造物背後に形成された堆積域の位置と規模も同程度となることがわかった.また,数値計算において,流動および浮遊砂の拡散効果による地形変化量の再現性についても検討した.その結果,循環流の影響を受けた背後領域における流動・地形変化の再現のためには,拡散項の導入が必要であることが認められた.

著者関連情報
© 2016 公益社団法人 土木学会
前の記事 次の記事
feedback
Top