2017 年 73 巻 2 号 p. I_1435-I_1440
海ゴミの発生を抑制するための河道内での川ゴミ捕捉技術開発の基礎的検討として,消波ブロック群に囲まれた荒川河口干潟内に堆積する川ゴミの流入・流出量や堆積量に関する現地観測を実施し,川ゴミの収支を把握した.河口干潟への川ゴミの流入量は,流出量に比べて1~2オーダ大きく,川ゴミの流入が卓越していた.また,川ゴミの流入量は河口干潟の上流側付近で大きく,主要な流入源になっていることが示唆された.川ゴミ流入量は干潮-満潮間の水位で極大となることから,水位を説明変数にしたガウス分布型の川ゴミ流入モデルを構築し,本モデルで平常時における河口干潟内の川ゴミ堆積量を概ね再現できることがわかった.