土木学会論文集B2(海岸工学)
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論文
地域海岸ごとの累積発生確率を考慮した設計津波の検討 ―北海道太平洋岸を例に―
鈴木 崇之西岡 陽一村嶋 陽一髙山 淳平谷岡 勇市郎山下 俊彦
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2017 年 73 巻 2 号 p. I_1591-I_1596

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抄録

 津波対策のために海岸保全施設等を整備するには,数十年~百数十年程度と比較的発生頻度が高い設計対象津波(以下,「設計津波」とする)を設定する必要がある.しかし元来津波は発生頻度が低く,百年程度の発生頻度の津波を精度良く設定するのは難しい.そのため,全国の地域海岸を通した統一的基準がないのが現状である.本研究では,北海道沿岸での統一的な設定基準として,北海道太平洋岸(羅臼町~福島町)を例に,地震調査研究推進本部による地震の平均発生間隔に着目し,地域海岸ごとに,過去津波と既往の想定津波の両方について津波高の高い方から順に発生確率(地震の平均発生間隔の逆数)を足し合わせていき,その累積した発生確率から設計津波の対象津波を選定する手法を提案した.

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