土木学会論文集B2(海岸工学)
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論文
津波避難時における歩車の相互作用を考慮した数値シミュレーションの開発
亀田 知沙高橋 智幸
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2017 年 73 巻 2 号 p. I_349-I_354

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抄録

 東北地方太平洋沖地震の車両避難による被害拡大を受けて,車両を含めた現実的な避難計画を策定する必要性が高まっているため,本研究では徒歩避難と車両避難の相互作用を考慮したシミュレーションモデルを提案する.現地実験で歩車の挙動を観察することにより,シミュレーションの基礎データの取得とシミュレーションモデルの検証を行った上で,実際に南海トラフ巨大地震において甚大な被害が予測される徳島市での再現計算を実施した.ここでは,車両の割合を変化させて4ケース実施し,車両の使用が避難行動に与える影響を検討した.その結果,住民の25 %が車両で避難をしたケースではほとんどの避難が完了する一方で車両避難が50 %や75 %となると避難困難車両が増大する傾向が見られた.さらに,車両の渋滞箇所や歩車の混在に伴う滞留箇所などが抽出されたため,避難計画などに活用できると考えられる.

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© 2017 公益社団法人 土木学会
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